「総論」
ミアシャイマーの「毛細血管でなく頚静脈を狙え」という考えに従ってウクライナ戦争の「頸静脈(大きな問い)」を考える。まずは「頸静脈(大きな問い)」を列挙し次に「毛細血管(取るに足らない問い)」を述べ、最後にまとめる。
「ウクライナ戦争における「頸静脈(大きな問い)」はなにか?」
以下に思いついた「頸静脈の問い」を列挙する。まだまだあるはずである。
「過去への問い」
・ウクライナ戦争の原因はなにか?
・ウクライナ戦争はどうすれば回避できたか?
・ウクライナ戦争勃発へ加担してしまった失敗はなにか?
「両国の継戦能力」
・ウクライナの継戦能力はどうか?どれくらい持ちこたえられるか?
・ロシアの継戦能力はどうか?どれくらい持ちこたえられるか?
「戦況(これは中規模の問いかも)」
・戦況は?ウクライナ有利か?ロシア有利か?
「終戦、停戦への問い」
・ウクライナ戦争はどのように終わりそうか?
・ウクライナ戦争はどのように終わるべきか?
・ウクライナ戦争はどうすれば終わるのか?
・トランプ政権は何を考えているのか?何をするつもりなのか?うまくいくのか?
「終戦、停戦後への問い」
・ウクライナ戦争後、ロシアはどうなるのか?
「ロシアの核について」
・ロシアは核を使うのか?どのくらいの確率か?
・ロシアはどのような条件下で核を使いそうか?
・ロシアが核を使った場合、NATO、アメリカはどう反応するか?
・ロシアが核を使った場合、ウクライナを含め世界はどうなるか?
「援助」
・我々は(日本は)「何を」「どれくらい」援助すべきか?
(ロシアが勝つと、それを見た現状打破国が暴れて国際秩序は崩壊する)
(ロシアが勝つと、それを見た中国が台湾侵攻をする)
「この戦争の特質」
これらの問いは「大きな問い」であり、答えるためには「小さな問い」に分解する必要があるだろう。この「小さな問い」は毛細血管ではなく「大きな問い」を構成するパーツである。
「毛細血管(取るに足らない問い、事象)」
ここであえて「毛細血管(取るに足らない問い、事象)」についても列挙しておく。
・ノルドストリームを破壊したのはどこの国か?
・北朝鮮兵士が参戦したこと
・カホフカ・ダムは自然決壊か?どこかの国が破壊したのか?
などなど。メディアが取り上げた話題の多くは「毛細血管」であり無数にあるだろう。
「まとめ」
・毛細血管、取るに足らない問い、取るに足らない事象は気にするな
・頸静脈、重要な問い、重要な事象に注目し、取り組め
・多くの人は毛細血管にとらわれ過ぎである
「参考」
『面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方 第2版』
(マッツ アルヴェッソン、ヨルゲン サンドバーグ)
『QT 質問思考の技術』(マリリーG.アダムス)
『問いこそが答えだ 正しく問う力が仕事と人生の視界を開く』(ハル・グレガーセン)
『Q思考 シンプルな問いで本質を掴む思考法』(ウォーレン・バーガー)