なぜ人は実益の伴わない自己主張や議論をするのか?
「人間が自己主張や議論をする根本的理由」
おそらく進化の過程で自己主張や議論をする個体が生存しやすかった、子孫を残しやすかったからだ。我々は彼らの子孫なので自己主張や議論を好む傾向がある。
「現代の我々の問題点」
ただし、注意すべきなのはご先祖様の自己主張や議論には実益があったが、現代の我々の自己主張や議論の多くには感情益があっても実益が乏しい場合が多いことだ。
ネット上の自己主張や議論の多くは感情益を生む暇つぶしにはなっても、実益を生み出しているとは言えない。たとえば政府、気に食わない政党、気に食わない相手、気に食わない組織などを批判しても現実にはほぼ影響を持たず、感情益が満たされたとしても、実益は満たされない。
また「べき論」を論じたとしても、それは現実にはほとんど影響を与えない。つまり「現実に影響を与えないので無駄」である。
(財務省を解体すべき、拡張財政すべき、財政再建すべき、社会保障費を減らすべき、
高齢者の自己負担を3割にすべき、など)
「ではどうすべきか」
自己主張や議論は実益があるときだけしたほうがよい。
なぜならば自己主張、議論、批判などはタダではない。
時間、思考、注意力など限りある貴重な資源を使っている。
なお、普段から「これは意味があるか?実益があるか?」と自問自答も有効だ。