中国や韓国からナメられないためには

1.シンガポールの執拗さを学んだ中国

2.結局、日本人が甘いからつけこまれる

 

習近平は、江沢民・元国家主席の紹介で、この数年間はリー・クアンユー氏からの帝王学の指導を受けており、中国の政治運営には、多大なるシンガポール的な要素が見られる

リー・クアンユー氏の政治手法は、ときおり、「病的なまでの執ようさ」があるのが特徴なのだが、それが良い方向で今のシンガポールを導いたという話で盛り上がった。さらに、今の中国には、まさにこうした執ようさがある

リー・クアンユー氏は確かにそうした性格をもっており、自分の信念にもとづきシンガポールを世界の金持ち国家に導きました。実は、私の父も政治家でしたが、始めはリー・クアンユー氏の政敵でした。ところが、彼が徹底した政策運営で大成功をとげた後は、次第に彼の考え方に同調していきました。優良国家に導いてくれた彼を悪く言う人は、シンガポールにはほとんどいないと思います。

・彼の良いところは差別がないところです。たとえば、私も20歳前後に兵役を課されましたが、リー・クワンユー氏は自分の息子のリー・シェンロン氏にも同じ経験をさせています。シンガポールではうつ病の青年でも、家からの通いで、軍隊訓練を受けさせられます。

シンガポールは他国から見ると「パラノイア国家」と、ときおり呼ばれる

シンガポールが「明るい北朝鮮」と呼ばれるほど、国家管理を徹底したのはやっぱり、リー氏の執ような性格に関係する。

・ある時、リー氏がガムを踏みつけて、その後すぐにガムの販売を禁止させたという話もあります。禁煙を守らなければ罰金だし、ツバを吐いても罰金です。鉄砲の所持も禁止。シンガポールでは拳銃を人に向ければ、死刑です。麻薬も持っているだけで終身刑になりますから犯罪のない国になったのです。

・経済政策にしても、いったん決定したら戦略がぶれない。

・日本人は「熱しやすく冷めやすい」国民性がありますね。でも偏執的な要素はあまりない。

・秦の商鞅、法家思想の生みの親。秦が独立国家になるまで徹底した政治改革を実行して富国強兵策による中央集権国家体制を築いた人物。

商鞅は“人間は利によってのみ動く”という考え方の持ち主で、徹底した法治主義を中国に植え付けた思想家でもあります。

商鞅の考え方が現在の中国共産党の政治運営に最も近い思想なんです。

・「商鞅の変法」という法律書が中国の共産党幹部のテキストになっており、これは中国の研究をする人には必読書です。

・この本は華僑の間でも有名ですね。リー・クアンユー元首相も、多分愛読したはずです。リー氏の信賞必罰主義や「アメとムチ」で完全統治を実行する手法はまさに「商鞅の変法」とよく似ています。そして、その手法や、帝王学習近平総書記(次期国家主席)が受け継いだと考えても不思議はないと思っています。

性善説を唱えるのは日本人だけで、世界中のどこの国に行っても性悪説です。人間には本来、その両面があると思いますが、政治の世界に限っては「人間の本性は自己中心的で性悪である」という公理

北朝鮮も同じですが、中国の権力構造の中には、恐怖政治をしないと自分がやられるという被害妄想が常にあるようです。権力闘争の本質は生き死にが、かかっていますから、猜疑心と激しい攻撃性や誹謗中傷が表に出てきます。攻撃は最高の防御ですから、日本に対する中国からの激しい攻撃は、今後も続くと思いますよ。

・日本企業にだけ中国人従業員のストや暴動が多いのは、日本人の管理手法は甘いから、ルールが緩いんです。ちょっとは「恐怖政治」もしなくちゃね(笑)